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MICKEY JUPP
UP SNAKES DOWN LADDERS 

Conquest Music

ミッキー・ジャップは、1978年10月13日にリーナ・ラヴィッチ、ジョナ・ルーイ、レイチェル・スウィート、レックレス・エリックと同じ日にスティッフ・レコードがアルバムをリリースするまで、しばらくの間、その存在を知られていなかった。各アルバムが異なるカラー・ヴィニール盤でリリースされたことは良いマーケティング策であったが、彼らのような才能の集合体である五人組は、スティフが市場競合を激しくさせているという事実に苦しんでいた。リーナはNo.1ヒット「Lucky Number」でトップに立ち、他のメンバーも時折脚光を浴びたが、このゲームに参加しなかったミッキーは、明らかに最高のソングライター、ミュージシャンだったにもかかわらず、静かに去っていったように見えた。幸いなことに、長年に亘り、彼は自分の功績を認められ、多くの曲がより有名なアーティストによって録音されて、今、彼は平穏な生活を楽しんでいる。

 

しかし、その静かな生活の中で、彼は作曲を続け、まだ日の目を見ていない推定300曲を蓄積してきた。コンケスト・ミュージックは彼を探し出し、世界中がその曲を聴く価値があると説得したのである。多くのTLCとリマスタリングを経て、ここに第1弾が完成した。これは、彼の仲間を含む多くの人が信じていること、つまり、ミッキーがイギリスにおいてこれまでに生み出された中で最高のソングライターの一人であることを証明するものである。パブロックの名手として活躍した時代に磨かれたピアノやギターもお手の物だ。

 

ミッキーの歌と演奏は、ロックンロール、ブギー、ブルース、そしてユーモアに溢れた古き良き時代のものだ。60年代、70年代のイギリスの煙草の煙が満ちたパブやクラブに出演していた男に期待されるような、成熟した声を持っている。アップテンポのオープニングからメランコリックなクローザーまで、素晴らしい内容となっている。また、高速シャッフルのダンスフロアナンバーである「Get Hot」や切ない「The Ballad of Tutford Darnell 」などの逸品も収録されており、この曲の最後の行を歌うときの彼の目は、とても輝いている。

 

これらの音源を単なるコンピレーションにならないように、わかりやすいアルバムにまとめるのに、コンクエストがどれだけの労力を費やしたかわからないが、彼らは見事にそれを達成したと言える。まるで数日のうちにスタジオでライブを行ったかのように、最初から最後まで流れていく。実際、ミッキーの自宅でかなりの時間をかけて録音され、ミッキー自身がすべての楽器を演奏し、ヴィンテージ機材で録音されたため、デジタルでも当然のように暖かみのあるサウンドが楽しめる。

 

好むと好まざるとにかかわらず、今や世界はデジタル化されている。私は毎日それと戦っているし、それがなくなることはない。しかし、イングランド北部のどこかで、少なくとも私のヒーローの一人が私と一緒にデジタルにあがなっていることに感謝している。 良い曲、良い演奏、良いサウンド、楽しいエンターテイメントの古き良き時代へようこそ。ありがとうミッキー、今度一杯やるかい?

Track List

I'd Love To Boogie 
Up Snakes, Down Ladders                      
Why Don't You Don't?                 
Like You Don't Love Him             
Man In The Mirror            
Loving The Wrong Girl                 
Learning To Swim              
The Nature Of The Beast             
Get Hot                    
Bad News Can Travel Slow                     
Lonely Boy               
I Beg Your Pardon (You Heard)              
I Threw Myself At You (and Missed)                
The Blues Ain't What They Used To Be           
The Ballad of Tutford Darnell                 
Pilot               

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BERNIE MARSDEN SNAKES TRIOS 

Conquest Music

アメリカ人とイギリス人のミュージシャンのブルースの演奏には、とても微妙な違いがあって、それを言葉で説明することはできないのだが、ただ音楽を聴いていると、それがわかる。どこの国の人であっても素晴らしいものばかりで、もちろんハイレベルな実力もある。私にとっては、イギリスの偉大な人物の一人がバーニー・マースデンで、70年代に初めてホワイトスネイクで彼を観た時、私はクラプトンと肩を並べるほどだと感じた。音楽ジャーナリストとして大胆な発言だが、もし私のこの意見を疑うなら、彼の新しいアルバムを聴いてから、私の間違いを証明してほしい。

 

このアルバムは、彼が影響を受けたアーティストに敬意を表し、偉大なロック・トリオに敬意を表して制作されたシリーズの3作目であることから、『Trios』というタイトルが付けられたが、このアルバムのすべての音は完璧なものである。ベック、ボガート、アピスによるドン・ニックスの「Black Cat Moan 」のオープニング・コードから、コージー・パウエルズ・ハマーの、これぞグラム・ロックといえるナンバー「Na Na Na」のカバーまで、輝かしいブルースのリフ、リック、ソロの絶え間ない流れがあり、今回も1974年に演奏したレコードと同じギターを使ってレコーディングしている。その間に、ジェームス・ギャング、クリーム、ロビン・トロワー、ヘンドリックスといったお馴染みのアーティストからの選曲もあるが、バーニーは決して単純なカバーをすることはないので、多くの人がここで改めて楽曲の素晴らしさを発見することだろう。曲作りとオリジナル演奏のクレジットに大物が名を連ね、どんなギタリストでもヘンドリックスに挑むのは勇気のいることだが、バーニーはその課題によく耐えているだけでなく、ある意味、全編を通してそれを上回っているのだ。とはいえ、バーニーは決してオリジナルを超えようとしているわけではなく、彼なりのやり方で、彼が知っている最高の方法で敬意を表しているだけなのである。ヘンドリックスもジョニー・ウィンターもレスリー・ウェストも、これを聴いて、互いにハイタッチをし、マースデン氏に親指を立てていることだろう。どの曲もバーニーの出自がよくわかるのだが、私が一番好きなソロは、最後の「Na Na Na」だ。オリジナルとの大きな違いは、ベースのエンディングがバーニーのロックなソロ(コージーの「Dance With The Devil」を少し意識している)に変わっていることで、バーニーのギター少年ような笑顔が容易に想像できるだろう。アルバム全体がそうであるように、この曲も実に楽しい。

Track List

Black Cat Blues

Driftin’ Blues

Funk #49

Never In My Life

Outside Woman Blues

Drifting

Rock and Roll Hoochie Koo

Same Old Story

Spanish Castle Magic

Too Rolling Stoned

Na Na Na