MICHAEL ROMEO
WAR OF THE WORLDS Pt 2

Sony Music International Japan

H.G.ウェルズの「The War Of The Worlds」は、私のお気に入りの本の一つだ。この作品は、1938年にオーソン・ウェルズによってラジオドラマ化されて物議を醸し、映画やテレビのために何度も撮影され、また1978年のジェフ・ウェインに始まるいくつかのコンセプトアルバムにインスピレーションとして用いられ、その後劇場ミュージカル化された文学傑作である。私の知る限り、マイケル・ロメロのパート1は、最初のプログレ・メタルの解釈であり、批評家に好評だった。「テクニカルで映画的、クラシック音楽とロメロ特有の演奏スタイルとの見事な融合」と私は当時書いていたように記憶しているが、その通りなのだ。

 

それが4年前のことで、今回はその第2弾である。ドラムはジョン・マカルーソ、ベースはジョン・JD・ディセルヴィオが再び参加しているが、今回は先日ホワイトスネイクにバック・ヴォーカリストとして参加することが発表され、話題となったディノ・ジェルシックがヴォーカルを担当している。オープニングの曲にはファースト・アルバムのモチーフがあり、2つのアルバムを結びつける短いイントロがあるが、その短いイントロの中で、マイケルが素晴らしいオーケストラ・ワークをまとめあげ、バンドが完璧なスタートダッシュを図れるように仕上げたと言わざるを得ない。このアルバムはよりヘヴィだが、前作と別ものというものではなく、しばしばヘヴィなパートは、よりメロディックなジェルシックのボーカルによってマイルドになっている。

 

ディスク1にアルバム、ディスク2にインストゥルメンタルバージョンを収録した2枚組となっている。アルバムは実際には11曲目の「Brave New World (Outro)」で終わっているが、追加で2曲収録されており、どちらも素晴らしい出来栄えだ。物語性という意味ではアルバムのコンセプトに合っているが、流れが途切れてしまうので、アルバム自体には入れなかったのはマイケルの判断で正解だったと思う。日本盤には、さらにマイケルがゴジラのテーマのバージョンを収録しているほか、共に12ページの英語と日本語のブックレットが付いている。

 

この音楽によってマイケルは、他の多くのメディアによる物語の解釈に悲しいほど欠けている、原作本そのものの感性を呼び起こしたのだ。ジェルシックのボーカルが物語の各パートを生き生きと表現している一方で、私はより物語への想像を膨らませることができるという意味で、インストゥルメンタル盤の方が好きだと認めざるを得ないが、それは私が英文学をたしなんできたからだろう。メタルファンにはたまらない作品である。もし、あなたがこの本を知らないなら、一冊買って、チーズをつまみながら、美味しいワインを飲みながら読むことをお勧めする。それから本作を聴けば、また違った楽しみ方ができるはずだ。

Track List

Disc 1

Introduction – Part II

Divide & Conquer

Destroyer

Metamorphosis

Mothership

Just Before the Dawn

Hybrids

Hunted

Maschinenmensch

Parasite

Brave New World (Outro)

The Perfect Weapon

Alien Death Ray

Godzilla * (日本盤のみのボーナストラック)

 

Disc 2

*ディスク1のインストゥルメンタル・バージョン収録

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OUSEY/MANN
IS ANYBODY LISTENING

Escape Music

ご存じない方のために紹介しておくと、ここに参加しているミュージシャンは、ハートランドのボーカリスト、クリス・ウーズィーと、現在マイケル・シェンカー・グループやライオンハートに所属するマルチインストゥルメンタリスト、スティーブ・マンである。エスケイプ・レコードに勤める彼らとの共通の友人から紹介されたこのアルバムは、もしあなたがこの二人の以前の作品を知っているならば、本当に楽しめると思う。

 

あるアルバムを最初に聴いたとき、そのアルバムの中でじっくり聴かせてくれるテンポの遅い曲を待っているうちに、アルバムの残りの曲がトップギアに戻ることなく、耳に入ってこないという、ある種の空白になってしまうことがあるよね?でもこのアルバムはそんなことはない。弾むようなシンセのシークエンスで始まり、レイヤーが重なっていき、そして冒頭のギターのコードがあなたの心の窓を突き破って入ってくる。このようなオープニングコードを聴くのは、1980年にラモーンズがアルバム『End of the Century』のために『Rock 'N Roll High School』を再録して以来だ。このアルバムは、一旦聴き始めたら集中してしまい、それ以降、パフォーマンスと演出の両方において、その勢いは衰えることがない。再生ボタンを押す前に、お茶を淹れ、トイレに行っておくことをお勧めする。

 

若い人には信じられないかもしれませんが、少し前までは、音楽には12種類のカテゴリーしかなく、そのうちのひとつが、私が特に好きなロックだった。今は、どのジャンルも細分化され、時には4つも5つもバージュールでつながれているので、何が何だかわからなくなってしまっている。このアルバムが音楽的にどのような位置づけにあるのかを説明するのは長い道のりだが、今で言うところの80年代クラシックロックが好きな人なら、間違いなく気に入ると思う。

 

この曲集で印象的なのは、どの曲もテンポとピッチが良いということだ。決して無理しているようには見えないし、過剰に速いとも思えない。クリスは決して歌い過ぎず、音域にとても余裕があると同時に、彼の30年のキャリアの中で最もよく音を当て、キープしている。スティーブはインタビューで、ロックダウンの間にかなりギターの腕前を磨いたと語っているが、それがよく表れている。また、プロダクション、ミキシングも完璧である。この2人の初共演と、アルバムを重ねるごとにアーティストからより多くのものを引き出すスティーブの不思議な才能を考えると、Vol IIは見ごたえのあるものになりそうだ。

 

だから、これはロックだ。「ロック」でカテゴライズすればいいよ。

 

 

Track listing

1. The Flag

2. And So It Begins

3. Brave New World

4. I’ll Tell You When To Stop

5. Broken

6. Cruising At Altitude

7. Built For The Fight

8. The Fall

9. Is Anybody Listening

10. Before You Leap

11. I Know Who I Am With You

12. No Second Chances

13. Number One