TOTO - CD + Blu-Ray
WITH A LITTLE HELP FROM
MY FRIENDS

Sony Music Japan

これはもともとライブアルバムにする予定ではなかったものだ。実際には、2020年11月21日に行われたライブ・ストリーミング・イベントで、パンデミック下にバンドの新しいラインナップを世界に紹介する役割を果たしていた。ここにあるのはトトの非常に簡素な映像とレコーディングであり、劇場での演出よりもリハーサルのランスルーに近いものだ。大掛かりな照明のショーも、15もの異なるアングルからのカメラワークも、ステージ上を駆け巡ることも、そしてもちろん会場を埋め尽くす観客もいない。身近で、個人的かつこれほどまでに親密なものはない。

 

新しいラインナップに加えて、新しいセットリストも用意されている。もちろん、「Rosanna」と「Hold The Line」というヒット曲も演奏される。しかし「Kingdom Of Desire」と「You Are The Flower」が演奏されているのはとても新鮮で、この曲の組み合わせは、新メンバーがいかにスムーズにバンドに溶け込んでいるかを示している。言うまでもなく、音楽性は完璧だが、新しい血が入ったことでルカサー、ウィリアムス、ペイチの3人がパワーアップし、それに伴ってそれぞれのパフォーマンスも向上している。特にルカサーは、「Hold The Line」についてのコメントにもかかわらず、非常に楽しんでおり、再びギタープレイの神業を見せてくれる。

 

海外盤は、ダブルジュエルケース(CD+DVDまたはBlu-Ray)に、4ページのシンプルなインサートが付いているが、日本盤には32ページのモノクロブックレットが付いており、CDはBSCD2方式にアップグレードされているので、少し価格が高くても購入する価値がある。特典といえば、ビデオディスクにはショーの全編に加えて、ショーの3分間の予告編と、関係者の意見を採り入れたショーの30分間のドキュメンタリーが収録されていることだ。

 

本作は、トトの44年のキャリアの中では8枚目のライブ盤であり、そのそれぞれがバンドのキャリアの中でのその瞬間を表現していた。この作品では、初めて、これまで歩んできた場所ではなく、これから向かう場所を示している。70年代後半から80年代前半にかけての崇高なヒット曲の数々が一般の人々の記憶に残っているのは間違いないが、もしあなたがトトの将来に疑問を持っているなら、このアルバムを聴けば、彼らがこれからも長い間存在し続け、ただヒット曲を生み出すだけではないバンドであることを確信できるだろう。新しいスタジオアルバムを心待ちにしている。

Track List CD

Till The End

Hold The Line

Pamela

Kingdom Of Desire

White Sister

You Are The Flower

I Won’t Hold You back

Stop Loving You

Home Of The Brave

Rosanna

With A Little Help From My Friends

 

Blu-Ray

Live - as above (75 mins)

Documentary (30 mins)

Trailer (3 mins)

 

・・・スティーブ・ルカサーは、後者について「We play this next song because we have to(僕らの義務だから、次の曲をやるよ)。」と紹介している。彼にインタビューしたことがあるのだが、個人的には彼が嫌々なのか、それとも彼の割り切りなのかはわからないが、いずれにせよ、彼は心を込めてこの曲を演奏している。

Toto With a little help.jpg
The Ultra Vivid Lament.jpg

MANIC STREET PREACHERS - CD 
THE ULTRA VIVID LAMENT
Sony Music Japan 

前作から3年の間に、我々は突然不安定な社会に陥ってしまった(そして今もその中にいる)。パンデミック、その対策に失敗した世界の政府や組織、大規模な気候変動と極端な自然災害、これらすべてが我々に未曾有の個人的損失を与えた。物質的な面でも、心の痛手という面でも、そして家族や友人という面でも。MSPのメンバーも例外ではないが、彼らは傷ついた心を彼らだけにできる音楽に注ぎ込む方法を持っており、彼らの最高の作品は悲しみと喪失感から生まれるのだとさえ言う人がいるほどだ。もしそうだとすれば、この3年間に彼らが経験したことは、とても辛く酷いものであったに違いない。なぜなら、このアルバムは、大ヒットした『This Is My Truth, Tell Me Yours』以来の最高のアルバムだからだ。

 

マニック・ストリート・プリーチャーズのように、自分たちの曲にこれほど哀愁漂う歌詞を書けるバンドは地球上に存在しない。ここには、バケツ一杯ほどの量がある。冒頭の曲では彼らの絶頂期における日本での活動を振り返ることができ、3曲目では「Happy Bored Alone」というタイトルそのままの哀愁を帯びた哀しげなボーカルが聴ける。音楽的には、これまでの作品に比べて、ピアノが曲を牽引している。このバンドがABBAの大ファンであることは広く知られていることだが、このアルバムにはそれが表れている。誤解しないでいただきたいのは、我々が知っているMSPのクラシックなサウンドであることに変わりはないのだが、ただ、ピアノがミックスに少しだけ味を添えているのだ。ボーカルは、これまでどおりの甘酸っぱいメロディーを歌い、前述の「The Secret He has Missed 」では、「どこかで聞いたことがあるような...」と頭を悩ませるコーラスがあり、ボーカル、ピアノ、そして哀愁のある歌詞が一つのポップスとして見事に融合している。音楽と歌詞の組み合わせでは、最後のトラックである「Afterending」以上のものはないと言え、あらゆるレベルで崇高な出来だ。

 

ラストナンバーはとても物悲しいので、続けて曲を聴く気になれないかもしれない。しかし、ありがたいことに、日本盤にはの2曲のボーナストラックが収録されている。(そのタイトルと歌詞にもかかわらず)これら2曲は我々を元気づけ、元の地平に戻してくれる。ソニー・ジャパンはこの作品を2つのエディションで発売している。1つは、単なるジュエルケース入りのアルバム、もう一つは、アルバム収録曲のデモを完全に収録したディスクを追加したデラックス・リミテッド・エディションで、後者はトールサイズのハードケースに収められている。どちらにも日本盤ボーナストラックは収録されている。

 

我々は、経験を積んだ偉大なアーティストたちが、この新しい悪しき時代から古き良き時代へと私たちを連れ戻すようなアルバムをリリースしてくれる時代にいるようだ。マニック・ストリート・プリーチャーズ、お帰りなさい! 会いたかったよ。

 

・・・敢えて言わないよJ

Track List

Album

Still Snowing In Sapporo

Orwellian

The Secret He Had Missed

Quest For Ancient Colour

Don’t Let The Night Divide Us

Diapause

Complicated Illusions

Into The Waves Of Love

Blank Diary Entry

Happy Bored Alone

Afterending

My Drowning World

These Dark Roads

日本盤ボーナストラック

 

デラックス・リミテッド・エディションのディスク2(デモ)

Still Snowing In Sapporo

Orwellian

The Secret He Had Missed

Quest For Ancient Colour

Don’t Let The Night Divide Us (2 versions)

Diapause

Complicated Illusions (2 versions)

Into The Waves Of Love

Blank Diary Entry

Happy Bored Alone

Afterending