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THEE DEADTIME 
                    PHILHARMONIC 
ESTATE OF THE HEART

Independent

このバンドのことは初耳だったのでは?私もローディー時代の古い仲間からの連絡で、チェックするように言われるまで、彼らのことは知らなかった。「グレン、このバンドをチェックしなきゃ!」と言われることが多く、大抵は1分もしないうちに元やっていたことに戻ってしまうのだが、今回は違った。今回、私は聴き込み、はまってしまったのだ。

 

私を知る人なら誰でも、私の音楽の好みが多彩で、メロディがはっきりしていて、個性があり、ロックンロールに根ざしているものが好みだと知っている。そして、これは新しいバンドにも当てはまることだが、どこか進歩的だったり、今まで聴いたことがないものに心奪われることも知っている。ジー・デッドタイム・フィルハーモニックはこれらすべての条件を満たしている。ここ20年間でそんなバンドに出会ったのは、両手にも満たない数だ。

 

じゃあ、音楽について。ジャンル?-どこにも当てはまらない。方向性?-やりたいようにやっているようだ。イメージ?-特になし。もう少し詳しく言ってもらえないかって?-いや、表現できないんだ。このバンドは、「音楽ビジネス」の時流をすべて無視し、ただひたすら良い曲を良いフィーリングで書き、すべての境界線を無視することを目指したバンドなのである。彼らは「2020年代のクイーン」であり、ありのままの姿であることとレコード会社が求めるものの両方に敬意を表しながら、バンドのフロントマンであるマードックは政治家が聞かせたくないこと、つまり真実について書いているのだ。決して軽々しく言うつもりはない。彼は同世代のスポークスマンだ。

 

あなたをからかっているように思うかもしれないが、それはあなたにこのバンドをチェックしてもらいたいからだ。偏見や好みをすべて忘れて、ただ聴いてみてほしい。あなたの人生の中のたった30秒で、彼らを好きになれないのは当然かもしれないが、好きになれる人はたくさんいるのではないだろうか。彼らはまた、非常に独創的で挑発的なストーリー仕立てのビデオを制作しており、1984年にブロンスキー・ビートが「Smalltown Boy」のビデオを制作して以来、見たことのないような場所に行き、タブーに触れている。社会批判と言ってしまえばそれまでだが、よく言われるように、真実はそこにあるのだ。

 

これ以上はもう書かないことにしよう。私はこのバンドを二人の友人に薦めた。一人はU2、ティアーズ・フォー・フィアーズ、カルチャー・クラブなど80年代の音楽が好きな友人。もう一人は、ヴォイヴォッド、ダーク・エンジェル、ヴェノムなどのメタルが好きな友人だ。二人ともジー・デッドタイム・フィルハーモニックが気に入ったとメールをくれたのだが、一人はバンドを褒める際にポーキュパイン・ツリーまで例に出していた。

 

多様な音楽性ということだ。

Track List

Intro
Protected
Lions To Lambs
I’ll Wrap This Round Yer
Bad lad
Go On
Greed Will Eat Us All
Babylon Workin’
That Estate Up There
Idiot Village
Moths
Spine
Look What’s Left
Maggie’s Babies
Sonic P.C.P.
Outro

MD Earth Cover.jpeg

MACHINES DREAM
EARTH

Progressive Gears

これはEP(シングルのエクステンデッド・プレイ盤)だ。私は普段EPをレビューすることはないのだが、今回レビューするのには、2つの理由がある。まず、私はこのリリースで彼らを知ったばかりであり、彼らの最新のフル・アルバム『Black Science』を聴き直したところ、もっと宣伝されてしかるべきバンドだと思ったからだ。次に、このEPは無料/もしくは、良いと感じてくれればいくらかを支払うデジタル・ダウンロードであり、2022年にリリースされる次のフル・アルバムへの関心を高めるためにリリースされたからである。ところで、これはクリスマスのための安易なプロモーション企画ではなく(12月25日にリリースされた)、4曲、トータル25分間の新曲であり、すべて彼らの新しいメンバーで愛情を込めてレコーディングされているものだ。マシンズ・ドリームから全世界のプログレファンの方々へ、良いお年を迎えてほしいというメッセージである。

 

まず、バンドについて説明しよう。2009年に結成された、カナダのオンタリオ州出身の彼らは、2011年にデビューアルバムをリリースした。このアルバムは、彼らの言葉を借りれば「過去のプログレッシブロックバンドに敬意を表したもの」とのことだ。その1年後、彼らはイギリスのレーベルSonic Vista/Aurovineと契約し、さらにその1年後にはProgressive Gearsとマネジメント契約を結んだ。その後、2枚のアルバム(2014年の『Immunity』、2017年の『Black Science』)をリリースし、バンドは自分たちの個性を確立したのだが、波に乗っていた矢先に、世界中の他のバンドと同様、新型コロナウィルスによってすべてが中途半端になってしまったのだった。音楽の話に戻ろう。

 

彼らはプログレの曲の書き方、録音の仕方をよく分かっている。彼らはクライマックスパートに十分な時間をかけ、決して性急にならず、イメージを作り上げることに長けている。アコースティック・ギターをかき鳴らしたり、ピックで弾いたりしている中で、浮遊感のあるムードの中で鳴っているキーボードを突然中断して展開を変えてしまうバンド全体のバランス感覚は、一流のプログレである。ピンク・フロイドやバークレイ・ジェームス・ハーベストを彷彿させる瞬間が、しばしば同じ曲の中で姿を見せる。そう表現すると奇妙な組み合わせのように聞こえるかもしれないが、マシンズ・ドリームはそれをうまくやってのけ、さらにその中にキング・クリムゾンの要素をも見出すこともできるのだ。

 

3曲は約5分、最後の1曲は11分を超えており、4曲の中では最も魅力的でよく構成されている。この曲では、メンバー全員の呼吸の合い具合を示され、バンドの創造性が最大限に発揮されている。彼らの楽器の音の選択は楽しげで、しばしばヴィンテージなテイストでありつつも、彼らの演奏は偉大な先人たちに影響を受けながらも独創的である。プロダクションは明快で、必要な時には壮大さを示し、勢いづいている時にはパワフルだ。

トータルとして、2022年にマシンズ・ドリームがどのような作品を発表してくれるのかを示す、最高のサンプラーになっている。忘れてしまった方のためにもう一度言うが、この作品は無料なのだが、もしダウンロードして気に入ったのなら、彼らに数ポンド分の寄付をしてやっていただきたい。彼らはそれに値すると思う。

 

Track List

Edge Of The World

Starling

Bloodworker

The Standing Field