THE WHITE STRIPES - CD

GREATEST HITS

Sony Music Japan

解散後10年経って初めてのホワイト・ストライプスの公式ベスト盤である。正確には2011年2月11日の解散から10年だ。ジャンル分けできないような多彩な音楽性を持ったデュオが発表したアルバムはたったの6枚だったが、何百万枚という売上を達成し、数々の賞を総なめにして、僅か8年間のキャリアを輝かしいものとした。これはまさに偉業であり、このデジタルの時代には有り得ないことだった。私はかなり早くから彼らを評価した一人だが、それがなぜだったのかは分からない。言うまでもなくこのベスト盤は彼らの作品を評価するにはもってこいのもので、楽しめることは間違いない。

 

まず気づいたことが2点。一つは価格だ。2枚組で2500円+税である。ソニーはさらなる迫力、明瞭度、歪みといったこと、あるいはトラックが求めるものが何であれ、マスタリング上のトラブルを独自のBSCD2方式のマスタリングで解消した。2枚のディスクにまたがってトラックを分割することで、極上サウンドを保存するための余地を確保しているのだ。収録の26曲のうち16曲がシングルリリースされた曲で、10曲はアルバム収録曲だ。年代順の収録にはなっていないことで、新鮮な気持ちで接することができるばかりでなく、メグとジャックがアルバムからアルバムまで、ソングライティング、制作、ジャンルの融合、パフォーマンスにおいてどれだけ首尾一貫していたかを実感できる。私はプレーヤーのシャッフル機能を活かしてこのアルバムを何度も聴いたが、捨て曲は一つもなかった。他にこう断言できるバンドはあまり思い浮かばない。

 

すべてのコンピレーション盤は、それをまとめる人々の選択に左右されるものであり、その担当者は誰でもそれなりの選択をするものだ。「グレイテスト・ヒッツ」というタイトルだが、ちょっとしたアンソロジーにもなっており、シングル曲以外の曲は、穴埋めとしてではなく、その並外れた多様性を示すために選ばれているように思える。何か足りない部分はないか?あるとすれば、あなた自身の気に入り曲が漏れているかもしれないということだろうか。しかし私の場合、それはなかった。それだけでなく、もし彼らを聴いたことがない人からホワイト・ストライプスのアルバムを勧めてくれと言われたら、まず私はこのアルバムを薦めるだろう。ここからさらに歩を進めてもらうために。正直なところ、他のどのバンドのコンピレーションでも、これほどのものはない。

Disc 1

1. Let's Shake Hands

2. The Big Three Killed My Baby

3. Fell In Love With A Girl

4. Hello Operator

5. I'm Slowly Turning Into You

6. The Hardest Button To Button

7. The Nurse

8. Screwdriver

9. Dead Leaves And The Dirty Ground

10. Death Letter

11. We're Going To Be Friends

12. The Denial Twist

13. I Just Don’t Know What To Do With Myself

 

Disc 2

14. Astro

15. Conquest

16. Jolene

17. Hotel Yorba

18. Apple Blossom

19. Blue Orchid

20. Ball And Biscuit

21. I Fought Piranhas

22. I Think I Smell A Rat

23. Icky Thump

24. My Doorbell

25. You're Pretty Good Looking (For A Girl)

26. Seven Nation Army

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DREAM THEATER - CD + BD

DISTANT MEMORY

Sony Music Japan

彼らのオフィシャル・ブートレグ・シリーズは別として、ドリーム・シアターは今日まで8作のライブアルバムをリリースしてきている。だから改めて思うのは、9作目のライブアルバムを出す必要があったのか?ということだ。前作のライブアルバムリリースは6年前、その時点で彼らは2作の優れたスタジオアルバムをリリースしていた。現在はレーベルを移籍している。今作のセットは今年の日本公演で演奏される予定だったもので、1999年にリリースされ、絶賛された『Metropolis Part 2 – Scenes From A Memory』とかつての勢いを取り戻したと評価された最新スタジオ作『Distance Over Time (2019)』をセレブレートする意味合いがあった。

 

コンサートは二部構成で行なわれ、最初のセットではサウンドはよりへヴィで、楽曲演奏に懸ける彼らの心意気が現れている。このセットでは『Metropolis』からの楽曲が半数を占め目立っているが、同様に新曲も聴く価値がある。『Metropolis』収録曲ではない「A Nightmare to Remember」がサウンド、演奏、ムードの点で一際抜きん出ているが、そうした魅力は全般に渡っている。もし本作がオーディオのみのリリースだったとしても、コレクションに加える意味は十分ある。しかし本作を購入すべき真の意味は、映像を伴ってこそにある。5.1チャンネル・サラウンドサウンドを収めたブルーレイだ。二夜に渡って収録された映像(2日間は異なるカメラアングルが採られた)のクオリティと編集は、まさに目の覚めるような出来映えで、ここ20年間の映像技術の著しい進歩がそれに一役買っている。明るく鮮やかでダイナミックな映像とサウンドは、ベストなタイミングでプレイヤーたちを的確に捉えている。さらには見て楽しめる要素として、5枚のディスクが2つの三面開きのデジパックに収納され、スリップケースに入っている。いかにもイギリス風の重厚なアートワークで装飾された美しい創りだ。20ページのカラーブックレットと8ページの日本語版ブックレットが封入されている。

 

さて、9作目のライブアルバムを出す必要があったのか?結論としては、「大いにある」と言えるだろう。

 

Track List

CD Disc 1

1 Untethered Angel

2 A Nightmare to Remember

3 Fall into the light

4 Bar Stour Warrior

5 In the Presence of Enemies-Part 1

6 Pale Blue Dot

 

CD Disc 2

1 Scenes Live Intro

2  Scene 1: Regression

3  Scene 2: I. Overture 1928

4  Scene 2: II. Strange Deja Vu

5  Scene 3: I. Through My Words

6  Scene 3: II. Fatal Tragedy

7 Scene 4: Beyond This Life

8 Scene 5: Through Her Eyes

 

CD Disc 3

1 Scene 6: Home

2 Scene 7: I. The Dance of Eternity

3 Scene 7: II. One Last Time

4 Scene 8: The Spirit Carry's On

5 Scene 9: Finaly Free

6 At Witz End

7 Paralyzed

 

BD Disc 1

1 Atlas

2 Untethered Angel

3 A Nightmare to Remember

4 Fall into the light

5 Bar Stour Warrior

6 In the Presence of Enemies-Part 1

7 Pale blue dot

 

BD Disc 2

1 Scenes Live Intro

2 Scene 1: Regression

3 Scene 2: I. Overture 1928

4 Scene 2: II. Strange Deja Vu

5 Scene 3: I. Through My Words

6 Scene 3: II. Fatal Tragedy

7 Scene 4: Beyond This Life

8 Scene 5: Through Her Eyes

9 Scene 6: Home

10 Scene 7: I. The Dance of Eternity

11 Scene 7: II. One Last Time

12 Scene 8: The Spirit Carry's On

13 Scene 9: Finaly Free

14 At Witz End

15 Paralyzed

16 Behind The Scenes