LIVINGSTONE TAYLOR

August 2016

リヴィングストン・テイラー インタビュー

2016年8月

 

『BLUE SKY』

 

Q:このアルバムは、まさに「ソングライター、テイラー」の面目躍如という作品になっているばかりでなく、すべての曲のメッセージが最適なアレンジで表現されているように思えますね。このアレンジは曲を書いた時点で思いついていたのですか?それともレコーディング過程で出来上がってきたものでしょうか?特に「Would You Mind.」みたいな曲のことを知りたいのですが。

リヴィングストン・テイラー(以下LT):アレンジというのは美味しい料理みたいなものでね。要素、成分をうまく引き出してやって、組み合わせるんだ。新しいアイデアが出てくると、自ずから曲は発展していくんだよ。

 

Q:「You Can Take Me Home」と「Pick Yourself Up」は実際に起こった事を題材にされているようですが、後者のきっかけになった事とは何だったのでしょう?また前者については、実際に子犬を買われたのですか?

LT:いや、実際に起こった事じゃないんだよ。僕はストーリー・テラーだからね。僕の実際の人生は、歌の内容ほど劇的なものじゃないよ。

 

Q:このアルバムでは3曲のカバー・ソングがありますね(「Paperback Writer」、「Here You Come Again」、「On And On」)。これらをカバーしようと思われた理由は何でしょうか(メロディの良さ?歌詞?とか)?

LT:僕が曲をカバーするのは、たった一つの理由なんだ。演奏して楽しい、ってこと。僕のファンも楽しんでくれればいいけどね。

 

カバー曲のこと・・・

 

Q:「Paperback Writer」については、こんなアレンジで演奏されたバージョンはこれまで聴いたことがなかったです。これはどうして思いついたのですか?

LT:どうしてかは分からないな。今でもこのアレンジがベストだったのかどうか考えているくらいさ。またやり直すかもしれないよ。

 

Q:アルバム『Our Turn To Dance』では、1936年の映画『Swing Time』からの「The Way You Look Tonight」を素晴らしいアレンジで取り上げていましたね。『Good Friends』では「オズの魔法使い」からの曲をいくつか取り上げておられました。古い映画のマニアなのですか?もしそうなら、お好きなシーンとか曲はありますか?

LT:いや、特に昔の映画が好きってわけでもないんだ。オードリー・ヘップバーンとジョン・ウェインは大好きだけどね。

 

Q:よく影響を受けたものとしてブロードウェイを引き合いに出されていますよね。セカンド・アルバムではドリスターズの「On Broadway」をカバーされていました。観に行って、思い出に残っているショーなんてありますか?

LT:「マイ・フェア・レディ」と「オクラホマ」だね。これらは今でもずっと憶えているよ。

 

作曲

 

Q:あなたが曲を演奏して歌っている時の姿を見ると、ごく自然に曲が出来たような印象を受けるんです。そのとおりなのでしょうか?それとも白紙を前にして机に向かい、頭を抱えてひねり出しているのですか?

LT:簡単に書いているように思うかもしれないけど、曲を書くというのは大変なんだよ。どんな音、コード、詞でも、これで完璧だと思えるものになるまでは、悪戦苦闘の連続なんだ。

 

Q:曲を書くことで救われることってありますか?

LT:ああ、僕の無上の喜びになっているよ。

 

Q:あなたの歌詞は常にポジティヴですね。ポジティヴなメッセージを込めることがあなたにとっては重要なのですか?いつもポジティヴでいたいと思われているのでしょうか?

LT:創造的であることこそ、僕の気分を高揚させてくれるんだ。だから僕が曲を書くということも、自然なことでね。自分に納得できることなんだよ。自ずからポジティヴになるってわけさ。

 

パフォーマンス

 

Q:あなたはとても気を配るパフォーマーですよね。オーディエンスのニーズに敏感といいますか。セットリストを決めてステージに上がっても、オーディエンスが聴きたがっているなと思って曲を変更したことがありますか?

LT:その場その場にそぐうように、いつもセットリストは臨機応変だよ。

 

Q:成功しているパフォーマーというのは、確固たる個性を確立していますよね。でもあなたは自分のステージを反省・分析して、それをまた曲にして、我々に語り掛けてくれます。現代のバンドの多くはあなたの本が参考になると思いますね(先週、私がフェスティバルで観た、最初から下ばかり向いて、みすぼらしい格好をしたバンドなどは特に)。なぜ自分のパフォーマンスを分析するようになったのですか?

LT:相手に伝えようとする行為やパフォーマンスを批評することは、どのパフォーマンスでも1万以上の細かな要素に分解して考える術を教えてくれるんだ。学生は真理を追求するために金と時間を費やすだろう?

 

他のこと。フォレスト・ガンプのチョコレート的なこと

 

Q:あなたは飛行士の資格をお持ちですが、自分のコンサートに自家用機が行くことはありますか?その場合は、コンサートと飛行で何時間も集中することがストレスになりませんか?

LT:プライベートで飛ぶ時には、操縦も演奏も何のストレスはないよ。両方を完遂しようと、かえってエネルギッシュになれる。元気がないままステージに立つということはめったにないよ。

 

Q:ビートルズのメンバーに会ったことはありますか?もしあったとしたら、何か思い出に残っているエピソードをお聞かせください。

LT:ストーンズやビートルズのメンバーにはたびたび会っているけど、この質問はあまり意味がないと思うよ。ビートルズのメンバーが演奏している時に会ったことはないからね。特に何かを感じたことはないよ。

 

Q:最近、読んでいる本はありますか?

LT:リッチ・ミュラー著の『Physics For Future Presidents』とゲイヴィン・ワイトマン著の『The Frozen Water Trade』だね。僕はノン・フィクションが好きなんだ。

 

Q:「Pick Myself Up」のムードは素晴らしいですね。ブロードウェイや映画で採用されてもぴったりだと思います。もしオファーがあれば、ブロードウェイ向けの音楽を書いてみたいと思いますか?

LT:ああ、ブロードウェイに足跡を残したいね!

 

Q:テイラーさん、今日はどうもありがとうございました。日本のビルボードでのショーを楽しみにしています。